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今時のマンションに一言
今時のマンションに一言昨今マンションはタワーマンションなどのように高層にするケースや、緑地、公園を取り込んだ大規模マンションなどと、大型化したマンションが目立っています。
大型になることで、コミュニケーション施設やキッズルームなど多目的スペースも充実してきています。
付加価値を付けて、そのマンション自体や、そこで生活する方の毎日のライフスタイルを魅力的に演出しているマンションが目立っています。
ここで挙げたい事は、昨今のマンションの良いところを書くだけでなく、短所になりうる部分をいくつか取り上げてみたいと思います。
タワーマンションは聞こえも良く魅力的なマンションです。
展望の良さは当たり前のこととして、住戸の向きによる日当たりの違いからくる影響に驚きます。
タワーマンションですと、東西南北の方位による影響が効率よく計画されていきます。
各住戸の配置計画が大事になってくるのです。
基本的に考えて、東面、南面、西面に住戸を配置し北面には階段エレベーターを配置するケースが多いわけですが、当然階数が上がれば日照を妨げる建築物等なくなり、窓という窓から燦々と日が射し込むイメージがあるかもしれません。
しかし、冬の晴れた日で考えてみますと、東側、西側、南側で日の入り方が大きく違い、室内の温度差は極端に違ってきます。
南側の燦々と日の当たる物件と、そうでない物件とでは、冬の暖房の考え方・必要性がまったく違うと言うことです。
その他の問題としては、気圧の問題なのか換気の問題なのかは不明ですが、玄関ドアの開閉にかなりの力が必要な場合があり、お年寄りや小さな子供では、開閉が簡単ではないかもしれません。
また風の影響で窓などが、ちょうどお湯が沸騰したときのヤカンのようにピーと鳴っている時もあるのです。これらは毎日のことですと非常に気になる問題となるでしょう。
高層になることで風の流れだとか、24時間換気などの様々な工夫要素が必要となりますが、思いがけない問題点も出て来ていると言えます。
マンションを高層化にすることは、狭い日本、特に地価の高い都心部では仕方の無いことなのかもしれません。
しかし、バブル時の利益追求から生まれた詰め込み型マンションの、いかにゆとりという無駄を省いて効率よく住戸を入れるか、いかに安い工事費で完成させるかという悪習慣は、バブルが崩壊し今また同じ過ちを繰り返しているように思えてなりません。
確かにバブル時のマンションと比べると間取りやスペース自体は大型になり、ゆとりと設備機器の再進化などに見られますように、便利さも加わって来たことは事実です。
しかし、高層化により子供達が外に出なくなる問題、ある階数以上での生活が続くと、人間は感覚のトラブルが起きるという問題、精神面への悪影響など、まだまだ隠れた問題が山積みである事も事実です。
私が今タワーマンションを見て感じ想うことは、既存のタワーマンションの住戸計画は、都心型高層ホテルの部屋の配置計画と非常に似ていることに危機を感じているということです。
ホテルとマンションとでは、利用目的がはっきりと違います。
ホテルはその日若しくは数日の滞在を基本的な利用目的としています。それは日常の生活とは異なるものです。
「生活」をするマンションと、「滞在」をするホテルとを同じ造りにしては人間の身体や生活に問題が起きてくるのではという危惧を持っているということです。
このような問題から毎日繰り返される生活の為の空間作りを、足元からまた対話から見直し、良き日本的の文化、風習を取り入れた生活空間を、タワーマンションにも積極的に取り入れてもらいたいものだと思います。
諸外国では、古い建物をいかに残し後生に引き継いで行くかという主軸になる建築理念があります。快適に暮らす工夫、子供の代、孫の代に引き継がせる工夫と、一人一人の考え方にも及んでいます。
古い物をなくして新しくしてしまうことだけに価値を置く日本的考えを見直す時が来ていると私は思います。
人間に必要な設計、デザインというものがあります。
ただただ器の中に、できる限り多くの箱を組み込めばいいという利益追求オンリーの発想を、一つの街・空間としてのもっと魅力的な且つ、人間に沿った空間として提案していってもらいたいものです。
